任意整理はいくらからできる？借金の限度額はあるの？
任意整理は債権者と債務者の交渉によって今後の返済条件を再設定する債務整理の方法です。
この方法は裁判所に対して申し立てをする必要が無いこと、過払い金返還請求を並行して行うことで過払い金を取り返すことが出来ることなどがメリットとなっています。
そうしたメリットがあるため任意整理を適用させようとする人も多いものですが、そこでまず気になる点となってくるのが「いくらから手利用できる制度なのか」ということでしょう。
こうしたことについては基準額が設定されているのではないかと考えることが一般的であるため、まずそこを不安に思うことが非常に多いのです。
ですが実際のところをみれば、任意整理にいくらから適用できるというようなことはありません。
先にも述べたようにこの制度は債権者と債務者が互いに交渉を重ねることで返済条件を再設定するものとなっています。
裁判所が介在するのであれば事前に条件を設定していくこともありえますが、直接交渉である以上は互いが納得できる条件があればそれで良いのです。
極端な話ではありますがたった1万円の借金のためであっても、この制度を利用できないわけではありません。
とはいえ、現実的なことを考えるのであれば「返済が困難になっている」ということが前提になっているとみて差し支えないでしょう。
例えば債務の総合額が自身の収入の大半にあたるものになっているのであれば返済が既に困難になっていると判断できますので、任意整理を利用することを検討する価値が出てきます。
むしろ無駄に利用しようとするとただ単に信用情報に金融事故の情報を記録して今後の借金に支障をきたすだけというようなことにもなりかねません。
また問題点として挙がってくるのが「債務額が大きすぎる場合」でしょう。
これはどうしてかというと、任意整理はあくまでも今後の返済計画を立て直すものだからです。
返済計画を立て直すということは今後も返済を継続していくということにほかなりません。
ですがもしも債務額が大きすぎて交渉をして利息をカットしたとしても返済が出来ないなどの状況になっているのであれば、返済条件の再設定に応じてもらえる可能性はほぼゼロになります。
そうした場合に適用するべきはむしろ自己破産など他の債務整理手段となりますので、いくらから利用できるということは無いものの債務額が膨大すぎる場合には適用できないとして考えておくことが必要になるでしょう。
