任意整理の経験者に聞いた!債務整理をして良かったこと
関西の地方都市で、経営コンサルタントの仕事をしておりました。それなりに顧客もついて、会社の規模も拡張しようと思い、新しい事務所を開設した矢先の事でした。アメリカで起こったリーマンショックの影響が、こんな関西の片田舎まで襲ってきました。顧客は殆どが個人経営の中小、零細企業だったので、次々に倒産、廃業してしまい、仕事量は激減し自分もとうとう店を畳めなければならなくなりました。債務整理の経験者として皆さまにお伝えしたいと思います。
設備投資したばかりだったので、多額の借金が残り、個人的にも住宅ローンを始め、複数の金融機関から融資を受けていました。事務所を処分したり、持っていた土地や建物も全て売り払いました。それからは貯蓄を切り崩す生活が始まり、半年も経たないうちに生活にも事欠く状態になってしまいました。
結婚を考えていた彼女がいましたが「金の切れ目が、縁の切れ目」ということで別れました。それはそれで仕方がないのですが、それからわたしは、ついに消費者金融に手を出してしまい、そこからは際限がなくなったかのように、一つの業者で限度額いっぱいまで借りると、また別の消費者金融というように、多額の多重ローンに苦しむようになりました。
その合計が300万円を超えたあたりで限界となり「もう首つるか、自己破産しかない」と思って、最後の望みをかけて、知り合いに紹介された弁護士さんの事務所を訪ねました。最後の祈りを込めて、すがるような思いでドアを叩きましたが、中から出てきたのは、私たちの弁護士さんのイメージとは大きく違う、若くてチャーミングな女性の弁護士さんでした。妻も親近感が湧くといって包み隠さずに全部話しました。
自己破産だとすると家を処分する必要があると、どこかで聞いたことあったので、それだけは勘弁してほしいと思って迷っていたのですが、話してみると、自分の場合は任意整理で、元金や利子の減額が出来るという事で、すぐに任意整理の手続きを開始して頂きました。時期的に若干の過払い金も入るようで、利子も少なくして頂きました。5年間の分割払いで、ようやく無事に債務整理を終わらせることが出来て、初めて安心できたのが2014年に入ってからです。
その後慣れない仕事ですが、再就職も決まり、今現在はなんとか人並みの生活を送ることが出来ています。あの時、首を吊らずに弁護士さんに相談しておいて本当に良かったですね。経験者として、私のような過ちや苦しみをすることがないようにお祈りしています。