個人再生で減額される借金はどれくらいですか？

個人再生は、裁判所を通すことにより現在ある借金の総額を減額し、その金額を原則として3年間で支払いを行うものです。個人再生の特徴としては、現在住んでいる住宅をそのまま守りながら借金の総額を減額することが出来ます。債務整理の中には任意整理や自己破産というものがありますが、任意整理では借金を大きく減額することが出来ないけれど、自己破産をするほど状況が切迫していないという場合に選択されることが多い方法です。個人再生は住宅ローン以外の債務全てを減額する方法ですが、仕事と収入がちゃんとあり、3年あれば減額された分の借金を返済できるめどがある人が利用することで、財産の全てを手元に残すことが可能になります。
個人再生は借金の総額により、返済額が変動してきます。住宅ローンを除く借金が100万円以下の場合にはその全額、100万円以上500万円未満の場合には100万円、500万円以上1500万円以上で借金の総額の5分の1になり、最高で3000万円以上5000万円以内の場合には借金の総額の10分の1の金額の支払いを行えばよくなり、多額の借金を返済しなければならないというプレッシャーから解放されます。しかし、個人再生を行うケースでも、借金の総額があまり減らないというケースもあります。これは借金の総額に占める住宅ローンの割合が多く、住宅ローン以外の借金の支払額があまり減らないという場合です。これでは借金を減らしてもあまり意味がありません。このような場合には住宅を手放すことを手放したり、住宅を手放すことになっても借金全額の支払い義務がなくなる自己破産を検討した方が良いかもしれません。
また、再生計画では3年間かけて決定した金額を返済していくのですが、給与のカットや病気で仕事を続けることが出来ない、失業してしまったなどの理由がある場合には、本来の返済期間3年間を最大で2年間延長することが出来ます。しかし、その都合が自分の理由で仕事をやめてしまったり、ギャンブルや買い物、遊びなどの理由で支払いが困難になってしまったという理由は認められません。やむを得ない事情のため、返済期間を2年間延長することが認められたとしてもすでに決定している返済額を増やしたり減らしたりすることは出来ず、あくまで期間を延長することになります。また、住宅ローンに関しては返済計画には入っていないため、どのような理由があっても返済期間を延長することは出来ません。

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